[ロンドン 11日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は11日、インフレ率が来年に大幅に低下する可能性があると引き続き予想していると述べた。英中銀は5月に公表した見通しでおおむね同様の予測を示していた。
議会財務委員会で「常にオープンマインドで予測に臨むことが重要」とした上で、英中銀の予測を裏付ける「基本的なファンダメンタルズは今日も依然として有効だ」と指摘。インフレ率は約2年後には目標の2%に回帰するとした。
一方で、ロシアのウクライナ侵攻に伴うガス価格のさらなる上昇圧力や国内のコスト上昇圧力が一段と長引く可能性によって、これらの予測が修正される可能性があるとした。
また、8月の英中銀の金融政策委員会では「様々な事柄」が議論される見通しとし、インフレによる所得への影響がインフレ自体をどの程度押し下げるのかを検討する必要があるとした。
保守党党首選の候補者らが提案している減税がインフレを引き起こす可能性について、労働党議員がコメントを求めたが、ベイリー総裁は「英中銀の独立性の重要さに対する理解を望む」と述べるにとどめた。