[モスクワ 9日 ロイター] - ロシアの国営石油パイプライン運営会社、トランスネフチは9日、ウクライナは西側諸国の制裁によってロシアからのトランジット輸送料金の受け取りを妨げられており、これが今月初旬から中欧の一部に対するロシア産石油のパイプライン輸送を停止した理由と発表した。
パイプラインの流れが停止したのは、ドルジバ・パイプラインの南側を通るルート。スロバキア、ハンガリー、チェコといったロシア産原油に大きく依存し、海路の代替輸入能力が限られている国々が打撃を受ける。
ポーランドとドイツに供給する北側のルートは中断が起きていない。
ハンガリーのエネルギー大手MOLとスロバキアのパイプライン運営会社トランスペトロルは、輸送料金の支払いを巡って石油の流れが数日間止まっていることを認めた。
MOLは数週間分の備蓄があり、解決に向け取り組んでいると表明した。
トランスネフチは、7月22日にウクライナのパイプライン運営会社のウクルトランスナフタに対して8月の石油輸送料金の支払い手続きをしたが、手続きが完了せず7月28日に返金され、8月4日から輸送が停止されたとコメントした。
トランスネフチは声明で、支払い手続きをしたガスプロムバンクから、EUの制限措置によって返金されたと伝えられたとした。