[シンガポール 15日 ロイター] - アジア時間の原油先物は続落。中国の経済指標が弱い内容となり、同国の原油需要に対する懸念が浮上している。
世界最大の原油輸出業者サウジアラムコが増産の用意があると表明したこと、先週に一時停止していた米メキシコ湾の石油プラットフォームで生産が再開されたことも材料視されている。
北海ブレント先物は0.89ドル(0.9%)安の1バレル=97.26ドル。先週末は1.5%安で終了していた。
米WTI先物は0.82ドル(0.9%)安の91.27ドル。先週末は2.4%下落していた。
中国の7月の主要経済指標は軒並み予想に反して減速した。7月の石油精製量は前年比8.8%減の5321万トン(日量1253万バレル)で、2020年3月以来の低水準だった。
ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、ヘロン・リン氏は「公式統計を見ると、石油需要が減少している。国内の物流と個人消費が記録的な原油高で阻害されている」と述べた。
サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコのアミン・ナセル最高経営責任者(CEO)は14日、サウジ政府の要請があれば原油生産を上限の日量1200万バレルまで引き上げる用意があると述べた。また、中国の新型コロナウイルス規制の緩和と航空業界の回復で需要が増える可能性があるとした。