[上海 16日 ロイター] - 米アップルのサプライヤーである中国の京東方科技集団(BOEテクノロジー)は16日、四川省の電力供給制限を受けて省内の事業所で調整を行うと明らかにした。
当局と連絡を取っており、全体的な業績に対する大きな影響は予想していないとした。
同地域に液晶ディスプレー(LCD)を製造する2つのラインとアクティブマトリックス式有機EL(AMOLED)スクリーンを製造する2つのライン、計4つのディスプレー生産ラインがあるという。
天風証券のアナリストによると、京東方科技はアップルの「iPhone13」やそれ以前の機種向けに少量のディスプレーを供給しており、次期機種iPhone14向けにも供給する可能性がある。
四川省は記録的な猛暑を受けて複数の都市で電力供給を制限し、企業は生産削減を迫られている。
地元メディア「界面新聞」が16日報じたところによると、車載電池の世界最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は停電のため宜寶市の工場で15─20日に生産を停止する。
鉱業の四川宏達なども、同地域の一部部門が生産を一時停止すると発表した。
アップルのサプライヤーである鴻海精密工業は15日、四川省内での操業の状況について確認を控えたが、電力不足の影響は「大きくない」と述べた。