[コロンボ 18日 ロイター] - 過去数十年で最悪の経済危機に見舞われるスリランカのウィクラマシンハ大統領は18日、ロイターとのインタビューに応じ、中国やインドを含む主要債権国を2国間債務再編協議に招くよう日本に支援を要請すると述べた。
「誰かが主要な債権国を招請する必要がある。われわれは日本にそれを依頼する」と表明。来月に訪日し、岸田文雄首相と会談する予定だという。
コロンボに拠点を構える投資銀行CALグループのチーフストラテジスト、ウデーシャン・ジョナス氏は、大統領の日本への働きかけは再編計画が合意に至った後の追加資金確保に役立つ可能性があると述べた。
「日本は『クアッド(日米豪印4カ国)』の一角として、インドや他の主要な2国間債権者をまとめることができ、スリランカは債務の大部分をカバーする再建計画に取り組むことができる」と指摘。「反対側にいるのは中国だけだ」と述べた。
ウィクラマシンハ大統領は、中国との話し合いは継続中であり、これまでのところ前向きだと述べた。
国際通貨基金(IMF)による3月の報告書によると、スリランカの2国間債務総額は2020年末時点で62億ドルと推計されており、日本と中国が最大のシェアを占めている。
また、インドは今年だけでも、主にクレジットラインやスワップを通じてスリランカ経済支援に約40億ドルを注ぎ込んでいる。
スリランカは国際市場で発行したソブリン債による140億ドルの債務も抱えている。
大統領によると、各国からの支援を求めるだけでなく、スリランカはIMFとも20億─30億ドルの融資パッケージについて交渉中。IMFのチームが8月末にスリランカを訪れ、交渉を継続する予定という。