[パリ 19日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領は19日、電話会談を行い、ロシア軍が占拠しているウクライナのザポロジエ原子力発電所に対する国際原子力機関(IAEA)の視察をできるだけ早期に実現することが重要との考えで一致した。ロシア大統領府が明らかにした。
ロシア大統領府によると、マクロン氏が電話会談の実施を提案。プーチン氏は「ザポロジエ原発とその周辺地域にウクライナ軍が組織的に攻撃を行っていることで、広範な放射能汚染につながる大規模な惨事が引き起こされる危険性が高まっている」と伝えた上で、ロシアにはIAEA視察団に必要な支援を提供する用意があると確認したという。
フランス大統領府によると、プーチン氏はマクロン氏との会談で、ザポロジエ原発にIAEA視察団を派遣することに同意。両首脳は協議を継続することで合意した。
フランス大統領府当局者は記者団に対し、仏ロ首脳による今回の電話会談は戦闘行為が行われているザポロジエ原発に影響を及ぼす深刻な安全上のリスクに照らし正当化されるとした。
マクロン大統領は今年5月にプーチン大統領と電話会談した際、ロシアによるウクライナ侵攻後も外交会談を続けているとして批判を受けていた。