[イスタンブール 20日 ロイター] - グテレス国連事務総長は20日、ウクライナ産穀物の輸出状況を監視するトルコ・イスタンブールの調整センターを訪れた際に記者会見し、ロシア産の食料と肥料を海外市場で流通させる上での障害を克服するため、国連は米国や欧州連合(EU)と協力していると述べた。
ウクライナ産穀物の輸出再開のため国連の仲介により先月トルコでまとまった合意に基づき、既に65万トン余りの穀物など食料が輸出されているという。
グテレス氏は「この包括的合意のもう1つの側面は、制裁の対象から外れているロシア産の食料と肥料の世界市場への自由なアクセスだ」と述べた。
ウクライナ侵攻を理由にロシアに制裁を課した国々は、こうした措置を食品と肥料に適用しないと明確にしているが、それでも輸出に影響が出ていると指摘。「輸送や保険、金融に関連して、克服しなければならない障害や困難がいくつもある」と説明した。