[シンガポール 25日 ロイター] - 中国の石油・ガス生産最大手、中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)の総裁(社長に相当)を務める黄永章氏は25日、中国の石油精製品に対する需要は2022年下半期に前年同期比1.6%増加するとの見通しを示した。中国政府による追加の景気刺激策により経済が回復するという。
黄永章氏は中国の燃料需要はジェット燃料の消費急回復により、今年下半期に1億8000万トンに達すると予想。下半期の天然ガス消費量は前年比5.5%増となり、22年のガス総需要は3800─3900億立方メートルになると見込んだ。
ペトロチャイナの22年上半期の製油所の処理能力は1.4%減の5億9750万バレル、ガソリン、ディーゼル、灯油を合わせた販売量は11.1%減の7143万トンとなった。
ただ、西側諸国の対ロシア制裁により供給逼迫懸念が強まる中、石油・ガスの増産とエネルギー価格の上昇により、上半期の利益は過去最高を記録。上半期の利益は前年同期比55%増の823億9000万元(120億ドル)、売上高は35%増の1兆6140億元だった。
また、地政学的環境が複雑化する中、中国政府による国内エネルギー供給強化の指示を受け、石油・ガス生産量を石油換算で3.1%増の8億4500万バレルにしたと明らかにした。