[ヒューストン 25日 ロイター] - コンサルタント会社デロイトによると、石油・ガス生産会社の2022年のフリーキャッシュフロー(純現金収支、FCF)は、エネルギー価格の高騰を背景に黒字額がほぼ倍増し、1兆4000億ドルに達する見通し。
デロイトは、エネルギー価格高は今後も続くと見込んでおり、30年までにエネルギー企業はさらに1兆5000億ドルのフリーキャッシュフローを生み出すと予想する。
フリーキャッシュフローは再生エネルギーへのシフトや債務圧縮、株主還元に使われる可能性があり、業界の温暖化対策分野への投資の割合は現行の5%から30%まで拡大する可能性がある。
デロイトの米国石油・ガス・化学コンサルティング部門の責任者、ノエミー・ティルマン氏は、企業の戦略や目指すポートフォリオが今後の投資状況を左右すると説明する。
石油・ガス生産企業は2年以内に1兆ドルのフリーキャッシュフローを追加で確保する見通しで、今後数年が投資戦略決定にとり重要な時期となる。
デロイトは米国のシェール企業について、エネルギー価格が今後も堅調に推移すれば24年初めまでに負債がない状態になるとの見方を示している。