[ベルリン 28日 ロイター] - ドイツのハーベック経済相は、国内のガス貯蔵率が計画よりも速いペースで上昇していると明らかにした。冬場に深刻なガス不足を回避できる期待が高まった。独誌シュピーゲルが同相の発言を伝えた。
ハーベック氏は10月までに貯蔵率を85%に引き上げる政府の目標は9月初めに達成できるだろうと述べた。
ドイツはロシア産ガスへの依存度を減らすために策定した3段階の緊急計画の第2段階に入っている。
シュピーゲルが報じたエネルギー水道事業連合会(BDEW)のデータによると、8月の国内ガス消費に占めるロシア産の割合はわずか9.5%だった。昨年はロシア産が約55%を占めていた。
政府は9月1日までに貯蔵率を75%に引き上げることを目指していたが、欧州のガスインフラグループ、GIEが28日公表したデータによると、既に82.2%に達している。
ハーベック氏は「企業は冬に計画通り貯蔵施設からガスを引き出し、産業界や家庭にも供給することができるだろう」と述べた。
シュピーゲルはまた、液化天然ガス(LNG)がフランス経由でもドイツに流入する見込みだと伝えた。経済省の文書によると、両国が供給を促すために技術的な問題などを解決したという。