[キーウ(キエフ) 30日 ロイター] - 国連とトルコが仲介して成立したウクライナ港湾封鎖解除の合意に基づき、これまでにウクライナを出港した食料は約150万トン、貨物船は61隻となった。
ウクライナのインフラ当局が30日明らかにした。この日は黒海に面したウクライナの港湾から、農産物18万3000トンを積んだ船舶
6隻が出港したという。
一方、ウクライナ穀物協会(UGA)は同日、別の声明を発表し、輸出の大半はとうもろこしで、全輸出の62%を占めたと説明した。このほかの割合は、小麦が17%、大麦が6%など。これまでに、菜種、ヒマワリの種、大豆その他の商品を輸出しているという。
ロシアが2月24日にウクライナを侵攻し、黒海沿岸港湾を封鎖したため、ウクライナの穀物輸出が激減。国際食料価格が上昇したほか、アフリカや中東における食料不足の懸念が生じている。
しかし、7月22日にロシアとウクライナの間で成立した合意により、黒海沿岸の3つの港湾が再開。ウクライナ当局によると、これらの港湾は月に100─150隻の貨物船の荷積みと出港能力を持つ。
ウクライナのソルスキー農業政策・食料相は29日、ロイターに、段階的な港湾再開により、10月時点の同国の穀物輸出は7月の2倍に相当する600万─650万トンまで増加する可能性があると述べた。