[モスクワ 1日 ロイター] - ロシアのノバク副首相は1日、欧米の制裁にもかかわらず今年の石油生産量は増加する可能性があるとの見方を示した。また、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の生産協定について、来年以降の延長を支持すると述べた。
今年の石油・ガスコンデンセート生産量は5億2000万─5億2500万トンの見通しとした。昨年は5億2400万トンだった。
ロシアの石油生産は西側の制裁にもかかわらず予想外に底堅さを維持。インドや中国などアジアへの輸出が増えている。
ノバク氏は「状況が引き続き安定化し、ロシア企業が(新たな)市場を見いだすことができれば、生産も増加するだろう」と述べた。
ただ、主要国はロシア産原油の取引価格に上限設定を計画し、欧州連合(EU)は12月上旬から海上輸送によるロシア産原油の輸入を、その2カ月後には石油製品の輸入を禁止する。
ノバク氏は、ロシア企業が禁輸に備えているとしたほか、価格上限案について「市場メカニズムを阻害する」と批判した。
2016年に合意し今年末に期限を迎えるOPECプラスの生産協定については「さまざまな状況で有効性を示してきた」とし、協力を続ける必要があると指摘。ロシア石油企業も延長を支持していると述べた。