[ムルナウ(ドイツ) 2日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は2日、ロシアのプーチン大統領にEU域内のエネルギー市場を操作するもくろみがあり、これを頓挫させるにはロシアからパイプラインで供給される天然ガスに上限価格を設けるべきだとの考えを表明した。
また、ガス供給危機によって電力会社が棚ぼた式に得た利益の一部を徴収し、苦境にある市民や企業の支援策に活用する政策を策定するよう促した。
フォンデアライエン氏は、記者団に対して「パイプラインで欧州に供給されるロシア産ガスについて、価格に上限を設ける時期が来たと固く信じている」と語った。
その上で「価格上限は欧州レベルでの提案が可能であり、危機的な時代に緊急対策として一時的利益を徴収する法的根拠も欧州レベルで存在する」と付け加えた。
ロシアのメドベージェフ前大統領はフォンデアライエン氏の発言を受けて、EUがロシア産ガスの上限価格設定を進めた場合には供給を停止する可能性を警告した。