[28日 ロイター] - 米国時間の原油先物は約1年ぶりの安値から切り返す展開となり、米WTI原油先物はプラス圏で引けた。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産観測が、中国の厳しい新型コロナウイルス規制を巡る懸念を相殺した。
米WTI原油先物の清算値は0.96ドル(1.3%)高の1バレル=77.24ドル。値動きの荒い展開の中、一時2021年12月以来の安値となる73.60ドルを付けた。
北海ブレント先物も値動きが荒く、一時プラスに転じた後、3%超安の80.61ドルと22年1月4日以来の安値を付ける場面もあった。清算値は0.44ドル(0.5%)安の83.19ドル。
両先物ともに3週連続の下げとなっている。
Kplerのリード原油アナリスト、マット・スミス氏は「OPECプラスがすでに12月4日の減産を検討し始めているという観測が出ている」と指摘。「このことが中国の抗議行動を背景にしたオーバーナイトの下落からの反発に寄与した」と語った。
OPECプラスは12月4日に会合を開く。