[ブカレスト 30日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は30日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ市民に「炎と怒り」を集中砲火する「野蛮な行動」を非難し、ウクライナの重要インフラを標的とするロシアの戦略によってウクライナを支援する西側の同盟国を分断することはできないとけん制した。
ブリンケン長官は29日から始まった北大西洋条約機構(NATO)外相会合後の記者会見で「暖房や水、電気がプーチン大統領の新たな標的で、激しく攻撃している。こうしたウクライナの人々に対する残忍な行為は野蛮だ」と非難した。
プーチン大統領がウクライナ市民を寒さや飢えにさらし、欧州だけでなく世界中のエネルギー価格コストを押し上げることで、ウクライナを支援する西側諸国の連携を分断させようとしていると指摘した上で、「この戦略はうまくいかず、今後も機能しないだろう。われわれは引き続きプーチン大統領が間違っていると証明していく」と言明した。
その上で、西側諸国によるウクライナ支援が継続するということが今週のNATO外相会合の主要なメッセージと強調した。
米国務省は29日、ウクライナのエネルギーインフラを標的としたロシアの攻撃に対抗するため、ウクライナの送電設備機器の購入支援に5300万ドルを拠出すると発表した。