[東京 27日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20472.58 +35.10 寄り付き 20380.64 安値/高値 20363.21─20513.22
TOPIX .TOPX 終値 1661.33 +1.76 寄り付き 1655.72 安値/高値 1653.23─1665.49
東証出来高(万株) 255180 東証売買代金(億円) 27725.65
東京株式市場で日経平均は9日続伸、連日で年初来高値を更新した。前日の米国株が 大幅安となり朝方は利益確定売りが先行したものの、1ドル123円台前半まで進んだ円 安を材料に輸出株が買われ、後場にかけて上昇に転じた。銀行、鉄鋼などのバリュー系銘 柄が買われたことも全体の底上げにつながった。一時は約15年1カ月ぶりに2万050 0円台を回復したが、円安一服や目先の目標達成感から売りも出て、大引けは小幅高にと どまった。
日経平均は9日続伸し、昨年8月11日から21日までの9連騰以来、約9カ月ぶり の連続上昇記録となった。短期的な過熱感が意識されながらも、海外からの資金流入が継 続したとみられている。前場のTOPIXがマイナスで引けたため、後場は日銀のETF (上場投資信託)買い期待も広がった。米利上げの方向性やギリシャ債務問題など外部環 境は決して良好というわけではないが、好需給を背景とする先高期待は強い。 市場では「休暇明けの海外勢が、バリュー系の銀行株などに再度買いを入れている。 輸出株も含めて幅広い銘柄が買われ、全体の底上げにつながった。目先は2000年4月 高値の2万0833円が節目になるが、さらに上値余地がありそうだ」(野村証券エクイ ティ・マーケットアナリストの佐藤雅彦氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、富士重工業 7270.T が大幅高となり、上場来高値を更新した。円安に よる利益上振れ期待に加え、北米を主力市場とする同社は米景気回復の恩恵も受けるとの 見方から人気を集めた。半面、東京TYフィナンシャルグループ 7173.T は反落した。新 銀行東京との経営統合方針をめぐる報道を材料視し、朝方は取引時間中の年初来高値を更 新したものの、高値警戒感から利益確定売りに押される形となった。
東証1部騰落数は、値上がり948銘柄に対し、値下がりが804銘柄、変わらずが 129銘柄だった。
(河口浩一)