[ブリュッセル 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)当局筋と加盟国関係者は20日、ロイターに対し、主要7カ国(G7)が今週、ロシア産石油の取引価格上限設定を改定する可能性は低いとの見方を示した。
G7は昨年12月からロシア産石油の上限設定を導入、今年3月中旬に見直す方針としていた。だが先週、欧州委員会は加盟国理事に対し、G7の間では早急に変更する意向は見られないと伝えたという。
現在、海上経由のロシア産石油の輸出価格上限は1バレル=60ドルに設定されている。市場価格を下回る水準で、ロシアの石油販売収入を抑制しながらも、流通を維持し、世界的な供給混乱を回避する目的だ。
また、米ブルームバーグは20日、EUとG7は価格上限に対し、同じスタンスであると報じている。
EUは昨年12月5日からロシア産石油の海上経由輸入を停止。米英も輸入を制限している。
国際エネルギー機関(IEA)は先月、ロシアの1月の石油・ガス輸出収入は、西側の制裁を受け、40%近く減少したと明らかにした。