[ブリュッセル 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は20日、加盟国に対し、まもなく期限を迎えるガス消費抑制緊急措置の1年間の延長を提案した。ロシア産ガスの供給不足を踏まえ、次の冬を乗り切る狙い。
昨年、ロシアはウクライナ侵攻を開始し、その後ガス供給を削減。欧州はガス不足に陥り、価格は最高値を記録した。だがこの冬、懸念されていたエネルギー供給は比較的安定した状態で推移した。
欧州委は、2023年4月から24年3月までの延長で、加盟国のガス消費を2017─22年の平均消費量から15%削減することを提案した。
EUは22年8月─23年1月のガス消費を19%削減した。平年よりも暖冬だったことが寄与した。
ガス価格高騰でEUの工業生産は抑えられ、EUおよび各国政府は消費者にエネルギー節約を呼びかけた。結果として、現在の欧州のガス在庫はまれに見る高水準となっている。
EU加盟国のエネルギー相は28日、ガス消費削減目標について協議する。