[シンガポール ２２日 ロイター] - アジア時間の取引で原油先物は下落。週間統計で米原油在庫が予想外に増加し、燃料需要が弱まる可能性が懸念された。
０２０３ＧＭＴ（日本時間午前１１時０３分）現在、北海ブレント先物は０．４８ドル（０．６％）安の１バレル＝７４．８４ドル。今週は３％上昇していた。
米ＷＴＩ先物は０．４７ドル（０．７％）安の６９．２０ドル。
米石油協会（ＡＰＩ）の週間在庫統計によると、米原油在庫は１７日終了週に約３３０万バレル増加した。ロイター調査のアナリスト予想では１６０万バレルの減少が見込まれていた。
トレーダーらはこの日発表される米エネルギー情報局のデータで、原油需要減少の兆しが確認されるかどうかに注目するとみられる。
市場はまた、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が２２日まで開く連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の結果にも注目。０．２５％ポイントの利上げが予想されているが、一部の中銀ウオッチャーは、追加利上げを一時停止、さらには新しい経済予測の公表を先送りする可能性さえあるとみている。
利上げの一時停止は経済活動を活性化させ、燃料需要を高めることにつながる。
米国の地銀破綻とクレディ・スイス危機を受け、先週の原油価格は数カ月ぶりとなる大幅下落を記録した。
石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）と非加盟産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」関係者や市場筋は、需要の増加によって今後数カ月で原油価格は上昇するとみている。