[ヒューストン/ニューヨーク １１日 ロイター] - 米エネルギー情報局（ＥＩＡ）は１１日公表した短期エネルギー見通しで、今年と来年の世界の原油生産量の増加分に石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）以外の産油国が占める割合が高くなるとの見通しを示した。過去２年間は割合が低下していたが、上昇に転じる。
ＯＰＥＣとロシアなど一部の非加盟産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」は今月２日、５月から日量約１１６万バレルの追加減産を行うと発表。この影響を米国や南米ブラジルとガイアナ、カナダの増産が補うことになる。
非ＯＰＥＣ諸国の生産量は２０２３年に日量１９０万バレル、２４年に１００万バレル、それぞれ増加すると予測した。一方、ＯＰＥＣの生産量は２３年に５０万バレル減少し、減産合意失効後の２４年は１００万バレルの増加に転じるとした。
非ＯＰＥＣ産油国による２年間の増加分のうち約半分は米国が供給する見込み。米国の生産量は今年５．５％増の１２５４万バレル、２４年にはさらに１．７％増え、１２７５万バレルに達すると予想した。
北海ブレント原油価格は今年の平均が１バレル＝８５ドル、米ＷＴＩは７９．２４ドルになるとの見通しを示した。どちらも３月時点の予想を約２ドル上回った。