[パリ 13日 ロイター] - フランス地質調査所(BRGM)は13日、地下水の水位が極めて低いため、今夏は昨年より厳しい干ばつが発生するとの予報を発表した。大規模森林火災で甚大な被害を受けた南部が最も深刻という。
同国では昨夏に過去最悪の干ばつが起きたほか、冬季も乾燥した天候となり、欧州全域で水確保への懸念が浮上している。
BRGMの水文学者ビオレーヌ・ボー氏は、「仏全土が影響を受けるほか、ここ数年は干ばつが続いており、事態は懸念される」と指摘。地下水全体の水位が2022年の水準を下回っており、冬季の乾燥で回復が不十分なことから、今夏はパリ周辺や中部を中心に多くの地域で水の使用制限が必要になる可能性が極めて高いと述べた。
南仏では、ワインの産地であるラングドック・ルーション地方や観光地サントロペがあるバール県の一部で地下水位が過去最低となり、ここ数年は夏季に繰り返し森林火災が発生している。
この地域では水不足で果物やブドウなどの作物が影響を受ける可能性があるとみられている。