[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア政府は19日、電気自動車(EV)の普及に向けて、よりよいEVを選択、入手しやすくすることを目指した同国初の国家戦略を発表した。
ボーエン気候変動エネルギー相は、戦略の一環として連邦政府が燃費基準を導入する意向を示し、現在は業界と協力しつつ数カ月以内に細部を詰めると述べた。
オーストラリアはメーカーにEVと無公害車の供給拡大を働きかける燃費基準を策定していない唯一の先進国。
同国では輸送部門の二酸化炭素(CO2)排出量がセクター別で3番目に大きく、1人当たりの排出量は世界最大級。ボーエン氏は、今回の取り組みで排出量を2030年までに少なくとも300万トン、2035年までに1000万トン余り削減できると説明した。
ボーエン氏によると、オーストラリアの新車は平均して燃料を欧州連合(EU)と比べて40%、米国と比べて20%それぞれ多く使用しており、研究によると燃費基準の導入で、自動車使用者は年間519豪ドル(349米ドル)節約できる可能性がある。