[ロンドン 16日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は16日、石油価格が景気後退リスクに対する懸念で過去数週間下落しているが、今年下半期は需給のタイト化が予想されると指摘した。
「現在の市場の悲観論とは対照的に、今年下半期は需給のタイト化が見込まれる。下半期の需要は供給を日量200万バレル近く上回る見通しだ」と指摘した。
IEAは世界の石油需要の予測を日量220万バレル引き上げ日量1億0200万バレルとした。新型コロナウイルス規制解除後の中国の回復が予想以上で、3月の需要は日量1600万バレルと記録的な高水準に達したという。
中国は今年の世界の需要の伸びの60%近くを占め、インド・中東とともに、先進国の需要低迷を相殺する見通し。
今年の石油供給は米国とブラジル主導で日量120万バレル増と小幅な伸びを記録する見通し。石油輸出国機構(OPEC)プラスの生産は4月に合意した減産で12月まで日量85万バレル減少すると見込まれている。