[キーウ 23日 ロイター] - ウクライナ高官は23日、黒海経由でウクライナ産穀物を輸出できるようにする、国連とトルコ仲介の合意(黒海イニシアティブ)で指定された輸出港の一つのピウデンニ(ユズニ)港について、ロシアが船舶の入港を認めないため稼働が停止されており、黒海イニシアティブから切り離されていると述べた。
国連も22日、ピウデンニ港について、5月2日以降、船舶が入港できていない状況に対し懸念を表明。同港への航行申請が承認されていないという。
ウクライナ高官はロイターに対し、ピウデンニ港は黒海イニシアティブにおいて輸出港として指定されてはいるが、入港する船舶が見られていないと指摘。「ロシアは大型船を取り扱うピウデンニ港を黒海イニシアティブから除外することでウクライナの穀物輸出を大幅に削減する効果的な方法を見つけた」とし、黒海イニシアティブに違反していると述べた。
黒海イニシアティブの下では、ウクライナの港に向かう全ての船舶は、ロシアの検査官を含む合同チームによって検査されなければならない。ただ、同高官によると、ロシアの検査官が4月29日以降、ピウデンニ港行きの船舶の検査を拒否しているという。