[31日 ロイター] - 英紙フィナンシャル・タイムズが31日報じたところによると、インドネシアとマレーシアは、欧州連合(EU)に対しパーム油の輸入規制方針を見直すよう求め、貿易協議を凍結する構えだ。
EUが生産過程で森林破壊の恐れのあるパーム油などの域内輸入を規制する方針について、マレーシアのファディラ・ユソフ副首相兼プランテーション・商品相は「小規模農家にとって懲罰的で不公平な対応だ」と非難。インドネシアのハルタルト経済調整相も、「大企業や多国籍企業」を優遇していると批判した。
両国から輸出されるパーム油は、世界全体の約85%を占め、EUは両国産パーム油の輸入国としては世界3位。両国は5月、EUに高官を派遣し、同規制に対する懸念を伝達した。
EUは、業者側が2020年以降に伐採された土地で生産されたものではないことを証明できない場合、コーヒー、牛肉、大豆などの輸入も禁じる方針を打ち出している。