[北京 2日 ロイター] - 5月に猛暑に見舞われた中国南部と東部では、さらに数週間にわたり高温が続く見通しだ。上海など大都市で冷房の使用が急増する中、電力需給が逼迫する可能性がある。
2日の予報によると、南部の多くの地域では今後3日間、35度以上の高温が予想され、一部では40度を超える見通し。
上海は先月29日、5月としては過去100年余りで最高となる36.1度を記録し、南部の省も猛暑に見舞われた。
広東省など南部の製造業拠点ではここ数日に電力需要が急増。送電会社の中国南方電網によると、ピーク時の電力負荷は例年より数週間早く2億キロワットを超え、過去最高に迫った。
国営メディアによると、海南省ではここ数日に初めて電力負荷が700万キロワットを上回り、広西チワン族自治区でも過去最高を2回記録した。雲南省や貴州省など他の南部地域でも今後数日に一段の上昇が予想されているという。
中国では昨夏、異例の猛暑で当局が電力供給を制限する事態となったほか、四川など大規模な省で重要な役割を果たす水力発電も降雨不足の長期化で打撃を受けた。