[ハンブルク/ロンドン 19日 ロイター] - ドイツで雨不足のためにライン川の水位が低下し、満載の貨物船舶の航行に支障が出て、輸送運賃に追加料金が生じているという。トレーダーが19日、明らかにした。
トレーダーによるとライン川の水量が少なく、デュイスブルクやコロン以南、交通の難所であるカウプ計測所周辺などで航行が妨げられているという。
ライン川は穀物や鉱物、石炭、暖房油を含む石油製品などの重要な輸送路。2022年夏に干ばつと熱波で著しく水位が低下した際には、独企業は供給障害と生産の問題に直面した。
リフィニティブのデータによると、18─20年の6月中旬の水位は220─320センチだった。だが、現在のカウプの水位は約135センチと、5月の約350センチから大幅に低下。22年6月には120センチを下回り、同年8月には32センチという極めて低い水位を記録した。
ドイツ銀行は報告書で、水位が135センチを下回った場合、大型貨物船舶は積載量を5割程度減らさなければならない可能性があると指摘。同行エコノミストは「現在の水位の状況は、航行に重大な問題が生じた昨夏を想起させる」と述べた。
トレーダーによると、今週のライン川流域の天気は雨の予報で、水位が上昇する可能性があるものの、海運データ業者のリバーレイクは雨が降っても、平均水位に回復するには十分ではない恐れがあると警告している。