[北京 20日 ロイター] - 中国石油天然気集団(CNPC)の調査部門である中国石油経済技術研究院(ETRI)の幹部は20日、2023年の同国石油需要を従来見通しから下方修正した。電気自動車(EV)の販売増加が見込まれ、ガソリン需要を圧迫するためとしている。
ETRIは3月、今年の石油需要は7億4300万トン(日量1486万バレル前後)との見通しを示していた。一方、ETRIの市場担当責任者、ワン・リニン氏は北京で開催された業界イベントで、石油需要の伸びは当初予想より鈍化し、需要は7億4000万トン(日量1480万バレル前後)との見方を示した。
ワン氏はロイターに対し、「見通し修正の主因は、EVへの切り替えがかなり進むとみられているからだ」と話した。
中国のEV市場は世界最大。中国乗用車協会(CPCA)によると、5月のEV販売台数は4月から10.5%増加し、全体の自動車販売の3分の1を占めた。
ETRIは、23年の国内ガソリン需要は19年の水準から0.8%増加し、25年にピークを迎えると予想している。