[ウィーン 5日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)は5日、ロシア軍が占拠するウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所について、地雷や爆発物が仕掛けられている兆候は確認していないとする声明を発表した。ただ、確実に確かめるために一段のアクセスが必要との見解を示した。
ロシアとウクライナはザポロジエ原発への攻撃が計画されていると相互に非難。これを受けIAEAは「IAEAの専門家はここ数日から数週間、冷却水の貯水池の外周を含む施設の一部を点検しているほか、敷地内を定期的に歩き回っているが、今のところ地雷や爆発物が仕掛けられている兆候は確認していない」とする声明を発表した。
同時に、地雷や爆発物が仕掛けられていないと確認するために、3号機と4号機の原子炉の建屋の屋上のほか、タービンホールや冷却システムの一部などを視察するためのアクセスが必要とした。
IAEAは声明で3号機と4号機の建屋の屋上を指定した理由は明記していないが、ウクライナ軍は4日に発表した声明で、この2基の原子炉の建屋の屋上に爆発物が設置されていると指摘した。
英国防省は4月、3月に撮影された衛星映像に基づき、ロシア軍がザポロジエ原発にある6基の原子炉の建屋のうち、一部の建屋の屋上に土嚢を積んで戦闘態勢を取っていると指摘していた。
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