[ソウル 6日 ロイター] - 韓国は来週、食料安全保障を巡る不安が高まっているアフリカの8カ国とコメ生産拡大と輸入依存度低下に向けた協定に調印する。鄭煌根・農林畜産食品相がロイターに明らかにした。
韓国の尹錫悦大統領は外交政策の見直しを公約し、国際舞台でより積極的に役割を果たして「世界の要の国」を目指す方針を示している。
鄭氏は今週行われたインタビューで、「Kライスベルト(韓国型米生産ベルト)事業」を通じ、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、ガンビア、セネガル、カメルーン、ウガンダ、ケニアにコメの種子生産施設を建設すると述べた。この種子は現地の気候により適しており、原産種の2─3倍の収穫が見込めるという。
同氏は、昨年末からアフリカを数回訪問した際、当局者から強い支援要請があったと説明。「食料確保が世界的な課題となった時期で、サプライチェーン(供給網)混乱でコメの価格は既に2倍になっていた」とし、食料輸入の外貨準備圧迫にも言及した。
西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)によると、コメは西アフリカ地域の主食だが、国内生産は需要の60%を満たすに過ぎず、同地域は国際価格の変動と貿易混乱に対して極めて脆弱となっている。