Michelle Nichols
[8日 ロイター] - 国連がロシアに対し、ロシア農業銀行がルクセンブルクにある子会社を通じて国際銀行間通信協会(SWIFT)の決済網に30日以内に「実質的に接続できるようにする」と伝えたことが8日、分かった。ロイターが書簡を確認した。
国連のグテレス事務総長は8月28日、ロシアのラブロフ外相に「SWIFTは、RSHBキャピタルが現在の債券発行者としての地位に基づいて加盟を申請し、SWIFTの食品・肥料取引にアクセスする要件を満たしていることを確認した」と伝えた。
ロシアは今年7月に黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意を離脱しており、グテレス氏はロシアに復帰するよう説得するためにロシアの穀物・肥料輸出の改善を促進させる4つの措置を説明した。
グテレス氏はラブロフ氏に対し、国連は「ロシア連邦の黒海イニシアティブへの復帰と全面的な運営再開につながるという明確な理解に基づいて」あらゆる措置を直ちに進める用意があると語った。
ロシア外務省は今月6日の声明でグテレス氏の提案に懐疑的な見方を示し「ロシアが得たのは実際の制裁の適用除外ではなく、国連事務局からの新たな約束だけだった」と表明。「これらの最近の提案に新しい要素は含まれておらず、わが国の農産物輸出を正常な状態に戻すという点で具体的な進展をもたらす基盤にはなり得ない」と主張した。