[19日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は19日、同国オリンピック委員会(ROC)に対して無期限の資格停止処分を下した国際オリンピック委員会(IOC)について、五輪を政治と人種差別の道具として利用していると非難した。
IOCは先週、ROCがウクライナ4地域のスポーツ組織を一方的に編入したとして、資格停止処分を科した。
プーチン氏は国内で開かれたスポーツフォーラムで「近代的なIOC首脳陣のおかげで、五輪への招待は最高のアスリートの無条件の権利ではなく一種の特権で、スポーツの結果ではなく政治的ジェスチャーによって獲得できるものだと学んだ」と発言。
さらに「大会そのものが政治に関係のない人々に対する政治的圧力の道具として利用され、重大な事実上の人種差別、民族差別に利用される可能性がある」と批判した。
ロシアは、2014年ソチ冬季五輪で国ぐるみのドーピング違反が長年にわたって行われていたことが判明し、18年以降は潔白が証明された選手のみ中立の立場で五輪参加が認められる状況となっている。
来年のパリ五輪出場の可否は決まっていない。