[ドバイ 30日 ロイター] - サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは30日、持続可能な最大石油生産能力を日量1300万バレルから1200万バレルに引き下げるようエネルギー省から指示を受けたと明らかにした。
同社は2020年3月に同能力を1300万バレルに引き上げるよう指示を受けていた。サウジが生産シェアを巡りロシアと対立したことが背景にある。
両国は同年5月に、石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟産油国を加えた「OPECプラス」の枠組みで原油生産を巡る協調を再開した。
石油生産能力の引き下げは、ガスや新エネルギーといった分野におけるアラムコの成長を後押しする可能性があると関係筋は指摘する。
アラムコは昨年、初となる液化天然ガス分野の企業買収を行い、ミッドオーシャン・エナジーの少数株主持分を5億ドルで取得した。
サウジ最大の非在来型ガス田であるジャフラの開発も進めている。2020年の投資額は推計1100億ドルで、米国外で最大のシェールガス開発となる可能性がある。
生産能力の引き下げは、他の政府プロジェクトへの資金増を意味するとの指摘もある。