欧州の天然ガス価格は1月以来の高値をつけ、TTF価格は4.2％高の1メガワット時あたり34.39ユーロ近くで取引を終えた。
この上昇は、オーストリアのエネルギー会社OMVが、ガスプロム・エクスポートへの天然ガス納入代金の支払いを妨げる可能性のある判決を受け、ロシアからオーストリアへのガス供給が途絶える可能性があると発表したことを受けたもの。この判決が実施されるかどうかはまだ不透明である。
供給が危ぶまれているのは、年間60億立方メートルで、ガスプロムがオーストリアへの長期供給契約に基づいてOMVに供給している。
オーストリアはロシアのガスに大きく依存しており、3月のガス輸入の93％はロシアからのものだった。これらの供給が停止すれば、欧州全体では対応できると予想されるものの、局所的な市場の引き締めにつながる可能性がある。
投資ファンドは市場の動きを受けてポジションを調整した。5月17日現在、投資ファンドはTTFのネット・ロング・ポジションを1,166万単位減らし、9,155万単位とした。これは4月上旬以来の減少で、エネルギー・セクターに影響を与えるさまざまな要因に対する市場の反応を反映している。
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