ワールド・ゴールド・カウンシル（WGC）によると、6月の世界の金ETF（上場投資信託）は、主に欧州とアジアに上場するファンドの保有増加により、2ヶ月連続で資金流入を記録した。この傾向は、世界的な高金利の影響もあり、3年間一貫して資金流出が続いた後の顕著な変化である。
地政学的緊張と経済不安の中、貴金属は5月20日に1オンスあたり2449.89ドルの史上最高値をつけるなど、安全資産とみなされがちな金への投資需要は大きい。
6月の金ETFへの資金流入は17.5トン、14億ドルに相当した。この展開は、2024年前半に発生した損失に対するわずかな緩衝材となっており、WGCは、資金流入はこれらの後退をわずかに制限したに過ぎないと指摘している。
最近の投資家の関心の高まりにもかかわらず、金ETFの運用資産総額は2,333億ドルで、その保有量は3,105.5トンと、2020年以来の最低水準に近づいている。
2024年1月から6月までの期間について、WGCは流出総額が67億ドル、120トンであったと報告し、上半期としては2013年以来最大の損失を記録した。流出したのは主に欧州と北米のファンドで、同時期に純流入した唯一の地域はアジアだった。
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