7月8日にテキサス州マタゴルダ近郊に上陸した風速80マイルのハリケーン「ベリル」の余波で、フリーポートLNGの液化天然ガス（LNG）タンカーのボトルネックが拡大している。テキサス州第2のLNG輸出業者である同施設は、暴風雨に先立ち操業を停止せざるを得なくなり、積み込み待ちの船舶が増加した。フリーポートLNGは7月7日に3つの液化系列を停止し、その後風害が報告されたため、操業再開が遅れている。
フリーポートLNGは月曜日に、今週中に1つの処理トレインを再稼働させ、その後すぐに残りの2つのトレインを再稼働させる意向であると発表した。しかし同社は、修理が続く間、生産量は減少するとしている。フリーポートLNGの生産能力縮小は、米国ガス先物に影響を与え、月曜日には約7％下落し、10週間ぶりの安値となった。
木曜日現在、同施設への供給ガスは若干増加しており、前日の4億立方フィートから5億立方フィートの使用が見込まれている。この増加は、日産最大7億立方フィートの能力を持つ第1系列がLNG生産を開始する兆候と見られている。にもかかわらず、LNGタンカーの積み込みはまだ再開されておらず、港の近くには6隻の空のタンカーが停泊している。中には10日以上も待機している船もある。ハリケーン前の最後の積み込み船は、7月5日にフリーポートを出港した。
フリーポートLNGの業務に詳しい関係者によると、予定されている船舶があるにもかかわらず、タンカー接岸の指示はフリーポートLNGから出されていないという。フリーポート港は先週から航路を再開しているが、船舶の喫水制限はまだ残っている。
タンカーの遅延が長引くと、貨物契約のキャンセルにつながることも多い。フリーポートLNGはすでに、8月までの少なくとも10件の積荷をキャンセルしたと報じられている。同社は、貨物のキャンセルを含む商業活動に関するコメントを拒否している。
米国の7つの主要LNG輸出プラントへのガスフローは、フリーポートの停止が主な原因で、7月の平均日量116億立方フィートに減少した。これは、6月の128億立方フィート／日、2023年12月の過去最高147億立方フィート／日から下降している。
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