中国の炭酸リチウム先物は、リチウムの主要生産地であるチリで大地震が発生し、供給途絶が懸念される中、本日反発した。広州先物取引所で最も多く取引されている炭酸リチウム先物11月物は、前場に7カ月ぶりの安値まで下落した後、2.9％上昇して1トン当たり89,800元（12,356.89ドル）となった。
マグニチュード7.3の地震がチリ北部を襲った。アタカマ砂漠は同国のリチウム埋蔵量の90％を占め、中国のリチウム化学品輸入の重要な供給源となっている。この地震は供給制約の懸念を高め、世界のリチウム市場に影響を与える可能性がある。
価格の上昇にもかかわらず、リチウム需要をめぐる広範な懸念は依然として続いている。市場心理は、今度の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利する可能性に影響されている。トランプ氏は、電気自動車（EV）を推進するものを含め、ジョー・バイデン大統領の気候変動イニシアチブの多くを解体すると公約しているからだ。
余剰の増大は、2022年11月にピークをつけたリチウム価格の下落に寄与している。CRUの最新予測では、今年度の炭酸リチウム換算の世界余剰量は9万トンと見込まれている。
このような市場ダイナミクスの中、中国のリチウムメーカーであるGanfeng LithiumとTianqi Lithiumは先週、リチウム製品価格の下落により、今年上半期の損失の可能性を示唆した。市場が変動する状況に適応していく中で、チリ地震が長期的なリチウム価格に与える影響はまだわからない。
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