金曜日に下された重要な判決で、米連邦控訴裁判所は、共和党を中心とする2ダース以上の州からの法的異議申し立てにもかかわらず、発電所からの二酸化炭素排出量の大幅削減を義務付ける環境保護局（EPA）の規制を続行することを決定した。EPAの規則は、既存の石炭火力発電所と新規の天然ガス発電所を対象としている。
ワシントンD.C.にあるコロンビア特別区巡回控訴裁判所は、この規制を直ちに停止する必要はないと結論づけた。同裁判所は、同規則への適合期限が最も早い2030年に設定されているため、各州が直ちに損害を被ることはないと判断した。
EPAは裁判所の決定に満足の意を表明した。一方、反対派の先頭に立つウェストバージニア州のパトリック・モリシー司法長官は、この規則を違法とし、連邦最高裁判所に停止を求める計画を発表した。
争点となっているこの規則は、ジョー・バイデン大統領が2032年までに温室効果ガス排出量の90％削減を目指すという広範な気候変動アジェンダの一部である。この野心的な目標には、インディアナ州、オハイオ州、カンザス州などの挑戦的な州だけでなく、電力会社、鉱業、石炭産業などのセクターからも抵抗があった。
EPAの要求を満たすためには、全米の温室効果ガス排出量のほぼ4分の1を占める米国の電力業界は、高価な排出抑制技術に投資するか、最も汚染度の高い石炭火力発電所を閉鎖する必要がある。
EPAは、要求される排出削減は、排出ガスが大気中に放出されるのを防ぐことができる炭素回収・隔離技術の導入によって達成可能であると主張している。
しかし、このルールに異議を唱える人々は、この技術は有意義な規模で導入されておらず、過大なコストがかかると主張している。さらに、EPAは議会の明確な承認なしにこの規則を制定し、権限を逸脱していると主張している。
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