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東京外為市場・午後3時=ドル76円前半、期末控えた実需の円買いでドル伸び悩み

発行済 2011-09-27 16:56

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 76.30/33  1.3542/46  103.35/40

正午現在   76.31/36  1.3545/49  103.38/40

午前9時現在 76.42/48  1.3495/98  103.14/19

NY17時現在 76.33/39  1.3527/32 103.31/37

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 [東京 27日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点

とほぼ変わらずの76円前半。ドルは短期筋の買いを受け、朝方一時76円半ばまで強含

んだが、上値では半期末を控えた輸出企業のドル売り/円買いが観測され、短期筋はロン

グを切らされる格好となった。ユーロはドイツとギリシャの協議を控えて様子見ムードが

広がった。

 

 ドルは朝方一時76.56円付近まで上昇。第3次補正予算で検討している円高対策に

ついて、政府が一部政策を前倒しで実施すると発表したことが材料視された。しかし、日

本企業の海外買収支援など、為替相場に即効性のある内容ではなかったことから、次第に

下落。輸出企業のドル売り/円買いを受け、「短期筋は、円高対策のニュースで作ったに

わか(ドル)ロングを切らされ」(外銀)、76.26円まで水準を切り下げた。

 仲値は日本の大手3銀行のうち、2行でドルが余っていたという。「昨日もそうだった

が、実需がだいぶドル売りの水準を切り下げている」(国内銀行)との声が聞かれた。し

かし、日本政府による介入警戒感に加え、76.30─76.00円に個人の買い注文が

並んでいるとされ、下値は底堅い。

 

  <ユーロ>

 

 ユーロは安値1.34784ドルから徐々に上昇したが、高値1.35680ドル付近

では戻り売りに押された。市場では、このに予定されているドイツとギリシャの協議の結

果待ちで様子見ムードが広がった。

  欧州当局者が、債務問題の解決に向けて、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)

から特別目的事業体(SPV)に資金を提供して債券発行やソブリン債買い入れを行うレ

バレッジ活用計画を検討しているとの報道について、市場では現実的な選択肢との意見や、

「レバレッジを通じた錬金術」との声も聞かれた。

 検討されているという計画では、欧州投資銀行(EIB)がSPVを設立し、債券を発

行する。同債券は欧州中央銀行(ECB)のオペで担保として活用される可能性があると

みられている。

 「欧州債務問題については、次第に問題が明らかになり目鼻立ちが立ってきたという印

象だ。ギリシャについては7月の第2次支援策が想定した実質20%の債務カットではな

く、現状では6割カット程度の債務削減が必要になるだろう」と三菱UFJモルガンスタ

ンレー証券・投資情報部、シニア投資ストラテジストの服部隆夫氏は言う。

 

 「欧州の債務問題はEU域内の不均衡の問題で、ドイツのような域内の債権国の負担増

となるが、これまで債権国は債務国の存在によって恩恵を受けてきた側面もあり、債務国

が入っていなければユーロはより高い水準にあったはずだ」と服部氏は指摘し、「負担の

重いドイツなどでは政治的困難があるものの、最終的には金融危機回避に向けて進むとみ

ている」と予想した。 

 安住淳財務相は閣議後の会見で、ギリシャへの支援に言及し、安心感のある枠組みなら、

日本が多少の負担をすることも否定しないと述べた。日本政府は今年1月、EFSFが

発行した総額50億ユーロの債券のうち、約2割を買い入れた。

  

  <リスク資産>

  

 この日は日経平均などアジア株が反発し、金などの貴金属も反発を見せた。

 金先物は前日比約3.23%高の1オンス=1645ドル付近。前日は一時

1534.49ドルまで下落し7カ月半ぶりの安値を付けた。

 前日の貴金属相場の下落について、新興国の株価や通貨を含むリスク資産売りの流れが

拡大したことに加え、「CMEが貴金属先物の証拠金を引き上げた影響がかなり大きい」

(外為アナリスト)との声が上がっていた。

 「価格下落でマージンコールがかかり、支払えなければポジションを解消するしかない

ので、ファンド勢や金融機関を中心に投げ売りが拡大した」(同)という。

 米大手先物取引所CMEグループは23日、ニューヨーク商品取引所(COMEX)上

場の金先物「COMEX100ゴールド・フューチャーズ」の投機筋の当初証拠金につい

て、21.4%引き上げ、1枚当たり1万1475ドル(従来は9450ドル)に設定す

ると発表した。

 「貴金属相場が荒れているときに、(CMEの)証拠金引き上げのタイミングはいかにも

不自然」(外銀)との見方が聞かれ、前日の貴金属暴落の後に短期のファンド勢がバーゲ

ン・ハンティングしていたとの指摘も聞かれた。

 

 この日はアジア株の反発が見込まれていたことから、ユーロ/円や豪ドル/円も上昇す

るとみられていた。しかし、実際に日経平均が反発して寄り付いても、クロス円の動きは

鈍かった。前日の欧州時間から米国時間にかけてリスク回避地合いが一服し、アジア時間

の下げを取り戻した反動から、この日午前の上昇は緩やかなものとなった。

 ユーロ/円は安値102.86円から一時103.58円まで上昇したが、上値の重さ

が目立った。

 豪ドル/円は、22日に3.4円の大幅下落、前日も約2円下落したが、この日は安値

74.59円から一時75.57円付近まで約1円反発した。

 

(ロイターニュース 森佳子)※(yoshiko.mori@thomsonreuters.com;03-6441-1877;ロ

イターメッセージング:yoshiko.mori.com@reuters.net)

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