日経平均は小幅ながら反発。
前日比44.31円高の15777.13円(出来高概算11億2000万株)で前場の取引を終えた。
5日の米国市場ではNYダウは続落。
ドル・円が一時109円95銭を付けるなど為替は円高に振れたが、原油価格が時間外取引で上昇したことから円建てCME先物終値15615円を上回ってスタートした。
前場中ごろには下を試す場面も見られたが、先物、現物市場ともに売り圧力がさほど強まらなかったことで切り返す格好となった。
日本株の底堅い動きを受けて、ドル・円は110円50銭台と下げ渋っている。
なお、昨日きつい下落となったマザーズ指数は小幅マイナスと反発は弱いが、前場の売買代金は962億円と14年12月2日以来となる2000億円台(昨日が今年最高の1937億円)に迫る商いとなっている。
セクターでは電力ガス、鉄鋼、パルプ紙、海運、ゴム製品、ガラス土石、輸送用機器が上昇。
半面、情報通信、水産農林、保険、倉庫運輸、化学、陸運などが小安い。
日経平均は前日終値を挟んでの推移となるなか、一時15612.91円まで下げた後に、前引けにかけてプラス圏を回復している。
自律反発の域は脱せないだろうが、日銀の追加緩和への思惑等も高まってきている他、円相場は110円50銭辺りとやや円安に振れていることもあり、底堅い相場展開が意識されやすい。
また、規模別指数では大型、中型株指数がプラス圏で推移しており、小幅ではあるが大手自動車株が堅調となるなか、トヨタ自 (T:7203)が後場もプラス圏をキープしてくるようだと、やや安心感につながるだろう。
ただし、米国ではFOMC議事録や歴代FRB理事による討論会が控えている。
為替変動要因になるとみられ、模様眺めムードから積極的な上値追いは限られる。
(村瀬 智一)