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[国連 19日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は19日の記者会見で、ロシアとウクライナの和平交渉が近い将来実現するかどうかについて、楽観視していないと述べ、当面は軍事的対立が続くとの見方を示した。
ただ、2023年には戦争が終結することを「強く望んでいる」とし、それまでは両国からの穀物や肥料の輸出を促進し、捕虜交換を一段と進めることに注力すると語った。
スカーフのかぶり方をめぐり逮捕された女性が死亡し、政権への抗議デモが続くイランについては、当局による抗議活動の弾圧は「全く容認できない」と非難し、「われわれは深刻な人権侵害を目の当たりにしている」と懸念を示した。
イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が共存する「2国家解決」に関しては、イスラエルの新政権がどのような姿勢を示すかを懸念しているとした。11月の選挙を受けてイスラエルではネタニヤフ氏を首相とする右派政権が近く発足する見通し。
グテレス氏は「国際社会はイスラエル政府に対して、2国家解決に代わるものはなく、2国家解決が揺らぐような一方的な行動を取るべきではないと明確に伝える必要がある」と述べた。
温暖化対策については、世界の気温上昇を産業革命前に比べ1.5度以内に抑えるという目標達成に向けた取り組みは息切れ状態にあると指摘。23年には野心的な温暖化対策の会議を開催すると強調した。