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ラクオリア創薬 Research Memo(3):イオンチャネル創薬の技術と国内バイオベンチャーで創薬インフラが強み

発行済 2017-08-30 15:22
更新済 2017-08-30 16:00
ラクオリア創薬 Research Memo(3):イオンチャネル創薬の技術と国内バイオベンチャーで創薬インフラが強み
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■会社概要

2. 特長と強み
ラクオリア創薬 (T:4579)の強みとして2つ挙げることができる。
第1の強みはイオンチャネル創薬の技術である。
イオンチャネル創薬は難易度が高く参入障壁が高い一方、薬効や製品の市場性の面での期待が大きい、新しい世代の創薬技術である。
第2の強みは創薬のためのインフラが充実していることだ。
具体的には約38万件の化合物ライブラリーやスクリーニング・ロボット、解析のノウハウなどである。


イオンチャネル創薬は薬の世代としては新しい世代に属している。
イオンチャネルが作るイオンを透過させる経路(チャネル)には、「選択性」という特質がある。
すなわち、経路によって通過できる物質が限定され、例えばカリウムチャネル、ナトリウムチャネルなどと呼ばれる。
この選択性という特質を活用することで、特定の箇所や疾患に強力に作用するなど、従来とはまったく異なるアプローチの新薬が期待されている。
対象となる疾患の領域としては、疼痛、循環器系、消化器系などにおいて高い効果の新薬を生み出せるとの期待がある。
しかし一方で、副作用をどう分離するかといった点や、創薬プロセス自体にも課題が多いことなどもあり、容易には参入しづらい創薬分野でもある。


同社はイオンチャネル創薬の様々な課題に対して、豊富な化合物ライブラリーの構築、同社独自の化合物分離・精製自動化システムの採用、浜松ホトニクスと共同開発したイオンチャネル測定機器、効率性を上げたスクリーニング・ロボットの活用、大学や公的研究機関・大手製薬会社等との共同研究といったソリューションを有しており、それらが同業他社に対する優位性にもつながっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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