デラウェア州ウィルミントン発-アストラゼネカのIMFINZI（デュルバルマブ）は、化学療法との併用で、EGFR遺伝子変異またはALK再配列のない切除可能な早期（IIA-IIIB）非小細胞肺癌（NSCLC）の成人患者に対する治療薬として米国食品医薬品局（FDA）の承認を取得した。この決定は、化学療法単独と比較して疾患の再発、進行、死亡のリスクを32％減少させたAEGEAN第III相試験の結果を受けたものである。
2023年10月にThe New England Journal of Medicine誌に発表されたAEGEAN試験では、IMFINZIをベースとしたレジメンを受けた患者の無イベント生存期間（EFS）が統計学的に有意に改善したことが示された。最終解析の結果、病理学的完全奏効（pCR）率はIMFINZIと化学療法の併用で17.2％、化学療法単独では4.3％であった。
肺がんは依然として世界的ながん死亡原因の第一位であり、毎年240万人が新たに罹患していると推定されている。米国だけでも、2024年には約235,000人が新たに診断されると予想されている。切除可能なNSCLC患者の場合、術後の再発リスクは高く、病期にもよるが、5年生存率はわずか24～46％である。
テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのJohn V. Heymach医学博士（MD, PhD）は、化学療法や手術後も高い再発率に直面する切除可能なNSCLC患者にとって「重要な新しい治療選択肢」と呼び、今回の承認の意義を強調した。
アストラゼネカのDave Fredrickson氏は、早期肺癌治療における新規アプローチへの同社のコミットメントを強調した。
IMFINZIの安全性プロファイルはこれまでの知見と一致しており、ネオアジュバントおよびアジュバントの設定において新たな安全性シグナルは認められなかった。IMFINZIの米国での承認は、英国、スイス、台湾での承認を補完するものであり、EU、中国、その他の国でも審査が進行中である。
早期NSCLCに対するIMFINZIの承認は、化学放射線療法後に承認された唯一の免疫療法である、切除不能なステージIIIのNSCLCにおけるIMFINZIの役割をさらに拡大するものです。この進展はプレスリリースの声明に基づくものであり、早期肺癌の管理における新たな章を示すものである。
他の最近のニュースでは、アストラゼネカが業績と臨床試験で大きく前進している。同社の抗がん剤イムフィンジは、早期非小細胞肺がんの治療薬としてFDAの承認を取得したが、これはAEGEAN第III相試験の結果に基づくものである。さらにイムフィンジは、ADRIATIC第III相試験の成功を受けて、限局期小細胞肺がんの治療薬としてFDAから優先審査品目に指定された。
金融関連のニュースでは、アストラゼネカは、BNPパリバ、ゴールドマン・サックス・インターナショナル、モルガン・スタンレー、ソシエテ・ジェネラルが管理する債券募集を通じて14億ユーロを確保した。TDコーウェンはアストラゼネカに自信を示し、同社株の目標株価を従来の90ドルから95ドルに引き上げ、「買い」のレーティングを維持している。
アストラゼネカはまた、英国金融行為監督機構（Financial Conduct Authority）の「情報開示と透明性に関する規則（Disclosure and Transparency Rules）」に従い、7月末時点の議決権総数と株式資本を開示した。これらの動きは、製薬業界におけるアストラゼネカの継続的な前進と業績を浮き彫りにするものである。
InvestingProの洞察
アストラゼネカ(NASDAQ:AZN)が早期NSCLCに対するIMFINZIのFDA承認を告げる中、同社の財務状況と株価パフォーマンスは投資家にとってより広範な文脈を提供する。注目すべきは、アストラゼネカの時価総額が2,631億2,000万ドルと堅調であることで、同社の市場での地位と将来の見通しに対する投資家の大きな信頼を反映している。
InvestingProのデータによると、アストラゼネカのPERは40.75倍と、高い利益倍率で取引されている。このことは、投資家がIMFINZIのFDA承認などの進展に後押しされ、将来的により高い利益成長を期待している可能性を示唆している。さらに、同社の売上高は2024年第2四半期現在、過去12ヵ月間で10.45%成長しており、財務業績が好調であることを示している。
このような成長にもかかわらず、InvestingProのヒントは、アストラゼネカが近い将来の利益成長率に比して高いPERで取引されていることを指摘している。さらに、株価は52週高値に近く、このピーク値の99.53%で取引されており、投資家の戦略に影響を与える可能性がある。
アストラゼネカへの投資を検討している人にとっては、がん治療の進歩に対する同社のコミットメントが重要な要素となるだろう。InvestingProのヒントによると、負債が適度な水準にあり、利払いを十分に賄えることから、アストラゼネカは堅実な財務基盤にあるようだ。さらなる洞察に興味のある投資家は、InvestingProでアストラゼネカの18の追加InvestingProヒントの包括的なリストを見つけることができます。
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