[マニラ 13日 ロイター] - アジア開発銀行(ADB)は13日、加盟国に提供する緊急融資額を200億ドルと、これまでの約3倍に拡大すると述べた。各国は資金を新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による経済や衛生面での対応に充てる。
浅川雅嗣総裁は融資額について、先月発表した65億ドルに加え、135億ドルを追加すると述べた。新型ウイルスの経済への打撃が当初予想よりも深刻となる見通しだと説明した。
浅川総裁は「この危機の範囲と規模を踏まえると、より多くの努力が必要であることは明らかだ」と述べた。
200億ドルのうち、20億ドルは民間部門に提供する。資金難に陥っている中小企業に貸し出し、供給網の混乱への対応や事業活動に必要な資金に充てられるようにする。
ADBは世界の国内総生産(GDP)が2.3ー4.8%落ち込むとの見通しを示した。3月に示した予想より大幅なマイナスになる。