[ソウル 21日 ロイター] - 韓国の税関統計によると、4月1─20日の輸出は前年同期比26.9%減少と、3月1─20日の9.3%増から一転、大幅マイナスとなった。新型コロナウイルス感染拡大による世界的なサプライチェーンの途絶や需要の落ち込みが響いた。
主要な貿易相手国の大半が感染拡大抑制に向けたロックダウンを継続しているため、今後の輸出はさらに減少する可能性がある。
4月1─20日の輸入は18.6%減。前月は4.0%増だった。
輸出の品目別では半導体が14.9%、石油化学製品が53.5%、自動車部品が49.8%、ワイヤレス機器は30.7%、それぞれ急減した。
国別では中国への輸出が17.0%減、米国向けが17.5%減、欧州連合(EU)向けが32.6%減だった。
税関当局者はロイターに対し、発表した輸出統計について「海外の自動車部品工場の閉鎖や石油化学製品の価格急落もマイナス要因」と語った。
ハイ投資証券のチーフエコノミスト、Park Sang-hyun氏は「輸出減少のトレンドは6月まで続く可能性がある。米国と欧州が経済活動を再開するまでにはまだ時間がかかる。輸出量の減少だけでなく、製品価格の大幅な低下も大きな懸念要因だ」と指摘。「第3・四半期の輸出回復を巡る不透明感は依然強い」とした。
今週23日発表の第1・四半期国内総生産(GDP)速報値は前年比伸び率がわずか1%程度と、前年の半分に落ち込むと予想されている。
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