[ワシントン 1日 ロイター] - IHSマークイットが1日公表した4月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は36.1と、2009年3月以来、11年超ぶりの低水準を付けた。速報値の36.9から下方改定された。3月は48.5だった。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための厳格な措置により需要が減ったほか供給網が混乱した。
指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。
製造業は米経済の11%を占める。IHSマークイットは、新型ウイルスの感染拡大を抑えるために州政府が導入した封鎖措置が指数低下の「圧倒的な」要因だと説明した。
製造業PMIのうち、新規受注指数は09年1月以来の低水準だった。顧客が注文を中止もしくは延期したとの報告もあった。輸出受注指数も低下した。
製造業者の人員削減ペースは09年3月以来の速さだった。多くの製造業者は一時帰休を命じた。人員を維持できなくなったとの報告もあった。
IHSマークイットは、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)措置の期間を巡る先行き不透明感や不安から景況感が4月に過去最低水準に落ち込んだと話した。製造業者は、12年7月に統計を開始して以来初めて、向こう1年間の生産見通しに関して軟調な見方を示したという。