[北京 18日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は18日、新型コロナウイルスへの国際的な対応を巡り、コロナ感染が世界的に制御された段階で、世界保健機関(WHO)主導の下、包括的な検証を行うことが望ましいという考えを示した。
習主席はこの日からオンライン会議形式で始まったWHOの年次総会で「感染が制御された後、経験の総括や欠点の修復を含め、国際的なコロナ対応に関する包括的な検証の実施を支持する」と表明。同時に「検証はWHO主導の下、科学的かつ専門的な態度で臨む必要があり、客観性や公平性の原則が伴わねばならない」と述べた。
新型コロナが中国国内で流行し始めた際の対応については、中国は透明性を持って迅速にコロナの情報を共有したと強調した。またコロナ対策として途上国向け中心に向こう2年間で20億ドルの金融支援を行う方針を示した。
WHOのテドロス事務局長は18日、「なるべく早く適切な時期」に、コロナ対応を巡る独立した検証を開始すると表明した。
欧州連合(EU)とオーストラリアが、新型コロナの起源と感染拡大に関する独立した調査の実施を求めて、総会への決議案提出を推し進める中、同案は採択にほぼ十分な116カ国からの支持を確保したことが文書で明らかになった。