[9日 ロイター] - 法律事務所ヘインズ・アンド・ブーンが今週発表したリポートによると、北米エネルギー業界の経営破綻の波は年内続く見込み。原油価格の低迷に加え、新型コロナウイルスの感染第2波が需要回復を阻むとしている。
新型コロナ流行、サウジアラビアとロシアの一時的な価格戦争で原油価格が崩壊、第2・四半期には、独立系シェール大手のチェサピーク・エナジーやホワイトニング・ペトロリアムが破綻した。
第2・四半期に破綻したエネルギー生産会社は18社となり、2016年第2・四半期の34社以来の高水準となった。年初来では生産会社が23社、油田サービス会社が18社が破綻した。
米WTI原油先物 (CLc1)は現在1バレル=40ドル付近。多額の債務を抱えたシェール企業の多くにとっては採算が合わないという。
また、最近世界的に新型コロナの感染が再び広がっていることが、短期的な燃料需要の伸びに打撃となっている。「生産業者や債権者の間では、Lower for longer(さらに下落し、それが長期化する)が合言葉になっている」という。
第2・四半期に破綻した生産会社の債務はチェサピークの90億ドルを含め総額290億ドル超。年初来では306億ドル。
今年、破綻した油田サービス会社の債務総額は238億ドル。最大はダイヤモンド・オフショアで118億ドル。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200710T090232+0000