[ジュネーブ 17日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は17日、ブラジルにおける新型コロナウイルスの急激な感染拡大は失速したものの、感染者と死者数は依然高止まりしており、「闘いのさなかにある」との認識を示した。
ブラジルでは前日、累計の新型コロナ感染者が200万人を突破し、米国に次ぎ世界で2番目に悪い状況となっている。
WHOの緊急事態対応を担当するマイク・ライアン氏は、ブラジルの1日当たりの新規感染者数は4万─4万5000人、死者数は約1300人でともに高止まりしていると指摘。「感染状況は峠を超えたわけではない。数字は安定化したが、着実な減少は始まっていない」とし、「ブラジルは依然としてコロナとの闘いのさなかにある」と述べた。
同時に、1人の感染者が何人に感染を広げるかを示す基本再生産数(R)は0.5─1.5と、数週間前の2%超から改善したとし、「感染を抑制させる好機が存在する。しかし、持続的な共同行動が求められる」とした。