[ヘルシンキ/ストックホルム 31日 ロイター] - フィンランドの通信機器メーカー、ノキア (HE:NOKIA)が発表した第2・四半期決算は、売上高が減少したものの実質利益は予想外に増加した。最高経営責任者(CEO)交代を前に利益率の低い事業を縮小したことが背景。
売上高は11%減の50億9000万ユーロ。リフィニティブが集計したコンセンサス予想(52億8000万ユーロ)を下回った。
ノキアは市場シェア見通しを下方修正。今週末退任するラジーブ・スリ最高経営責任者(CEO)は電話会見で「売上高は市場全体に比べて弱いだろう」と述べた。同社は5G通信分野で中国の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]やスウェーデンのエリクソン (ST:ERICb)に後れをとっている。
新型コロナウイルスのパンデミックで上期純売上高は約5億ユーロ(5億9400万ドル)押し下げられたと試算。スリ氏は声明で「第2・四半期に失った売上高は今後にシフトする見通し」としている。
第2・四半期の1株当たりの実質利益は0.06ユーロで前年同期(0.05ユーロ)を上回った。リフィニティブが集計したコンセンサス予想は0.03ユーロだった。
ノキアは、2020年の実質1株利益予想を0.18─0.28ユーロから0.20─0.30ユーロに引き上げた。
スリ氏はノキアを退社し、後任にはペッカ・ルンドマルク氏が就任する。